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人を育てるのは、そんなに難しいことではないと
思っています。なぜなら、人にはそれぞれ長所や
得手なことがあり、それを徹底的に伸ばすことが
もっとも効率的であることを知ったからです。
あれこれと型にはめようとするより、できれば
自由にその人の自主性と責任に任せてみた
ほうがうまくいくのです。
今回は、人財育成についての私の基本的な
考え方を、お伝えしたいと思います。
「『野菜方式』なら人も大きく育つ」
人を教育する場合の要諦は、私の経験から
いいますと、具体例をしめすことと体系的に
教えることがポイントになるようです。
また、教わる人間のやる気を高めるための、
ちょっとした心くばりやさじ加減も大切になって
きます。盆栽好きの人が盆栽をいじるとき、
姿形をみごとにそろえたいがため減点主義に
なります。
邪魔な枝は切り、伸びようとする枝を曲げ、
思い通りの形に育てようとします。しかし、
お百姓が野菜を育てるのは、一本一株も
粗末に取り扱ってはだめなのです。
大きいのも小さいのも、凹も凸も、上出来なのも
不出来なのも、ともに育てて、いずれもそれなりに
生かして食用に供すのが正しいのです。
前者は矯正であり、後者が教育なのです。
これは理想論ではなく、実際に複数の部下なり
生徒なりを育てようとしたら、野菜方式の
ほうがずっと効率的なことがわかります。
(船井幸雄談)


