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かつて、私は教育現場にいた関係で、新たな得意
科目づくりをこの「長所伸展法」で行ったことがあります。
数学は苦手だが、国語は大の得意という生徒がいま
した。何とか数学の成績を上げたいと、必死の思いで
した。その子は文章を書くのも得意で、ストーリーやプ
ロットを考えるのが大好きだったのです。私はそこに目
をつけました。
「文章を読むと、あらすじや筋書きを話したり、書いた
りすることがあるよね。数学の問題を解くのもそれとま
ったく同じ。問題文が場面設定、登場人物は公式、どの
公式にあてはめていくかがストーリーなんだよ。だから、
いくつかのストーリーのパターンを知れば、基本問題な
ら全部解けてしまうんだ」と。
正攻法的な学習法ではなかったかも知れません。
しかし、結果は出ました。その子の数学の成績は、それ
からぐんぐん伸びていきました。もちろん、得意な国語は
さらに磐石なものとなっていきました。
しかし、あえてつけ加えておきますと、その結果を生んだ
ベースには、数学を得意になりたいという「強い思い」と
「徹底して継続」したという事実、そこに「得意な資質」を
重ね合わせていったこと。これが、私なりの解釈による
長所伸展法の「鍵」であると考えています。
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「長所がわからない」「売れている商品がわからない」
という場合に、長所伸展法のベースをつくるのは圧縮付
加法を活用します。
店舗であれば、まず売り場面積を半分にし、その半分の
スペースに全商品を詰め込みます。すると、一ヶ月も経
てば売上げが伸び、売れ筋商品もはっきりとわかってく
るというのです。
その後元の面積に戻して、売れ筋商品の品揃えを増や
していくことになります。まず圧縮し、付加していくとうこと
で、「圧縮付加法」と呼ばれるようになりました。
一方、人の場合は、密度の濃い、圧縮された時間を
過ごすことがそれにあたります。三ヶ月なり、一年なり、
それこそ自分を捨てた気になって、それがどんな仕事
であろうとも、全身全霊で打ち込んでみることだといい
ます。
これくらいまで自分自身を追い込むことができれば、
知らぬ間に自分の得意なもの、やってみたいものが
おのずと見えてくるものだと、経験者の皆さんは語っ
ておられます。
ちょっと手前味噌になりますが、私の場合でいえば、
教師をやめてからの二年間は、やることなすことすべ
てがそんな状況であったように思います。とにかく、
ビジネスマンとして何の持ち前もなかったものですから、
ただただ目の前のことを必死にこなすしか残された道は
なかったのです。
突き詰めれば、「もう逃げ出せない」という覚悟と「きっと
できるようになる」という強い思いで、日々、瞬間瞬間を
過ごしてきたように思います。もちろん、その成長度合
いは自分で評価するものではありませんし、まだまだ
途上にあることはいうまでもありません。
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さて、船井会長が自らの長所と考えていることをあげ
てみたいと思います。
①自由が好きだが、約束は必ず守る、
②礼儀作法や形式にはこだわらない、
③自主人間、クリエイターである、
④即時主義で意思決定も早い、
⑤情緒が安定している、
⑥すべてを論理的、体系的に理解しようとする、
⑦マクロにとらえる、
⑧他人に干渉や束縛をしない、
⑨仕事と趣味を一体化している、
⑩他人の立場に立ち、肯定し、認めることができる、
⑪……
ざっとあげてもこれだけあります。ここから考えてみると、
船井会長が自らの長所を、経営コンサルタントおよび
経営者業として具現化されていることがよくわかります。
人それぞれ長所を伸ばし、新たな長所を見つけながら、
成長していくのだと思います。私もまた、経営者としての
資質に足るよう成長したいと思っています。
だからこそ、めざせ! 「船井幸雄」……!
(月刊フナイ☆メディアより転載)

