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今回は、私がこれまでにいつも大事にしてきた
すばらしい教えについて、皆さんにお伝えしたい
と思います。
大将のいましめ
徳川家康
大将というものは
敬われているようで その家来に
絶えず落度を探られているものだ
恐れられているようで侮られ
親しまれているようで疎んじられ
好かれているようで憎まれているものじゃ
大将というものは
絶えず勉強せねばならぬし
礼儀もわきまえねばならぬ
よい家来をもとうと思うなら
わが食へらしても家来に
ひもじい思いをさせてはならぬ
自分一人では何も出来ぬ
これが三十二年間つくづく思い
知らされた家康が経験ぞ
家来というものは
禄でつないでならず 機嫌をとって
はならず 遠ざけてはならず
近づけてはならず 怒らせてはならず
油断させてはならぬものだ
『ではどうすればよいので』
家来には惚れさせねばならぬものよ
元和二年六月(1616年)
私はこれまで背伸びもしたし、ホラも吹いたが、
あけっぱなしで生きてきました。ある意味では、
スキだらけといっていいでしょう。しかし部下を
含めて他人の生きざまや意見を否定したことも
ないし、足を引っぱったこともありません。
そのような生き方をしていると、知らない間に
すべてを包み込めるようになってきたように思い
ます。
はじめのころは、他人からよく足を引っぱられる
こともありましたが、それらも謙虚にうけとめ、決して
言いわけはしなかったし、気にもしなかったのです。
そのうち周囲の人たちが自然についてきてくれる
ようになりました。
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私はこれまで30余年経営の第一線にいます。その
中で、どんなことがあってもこの『大将のいましめ』
だけは、いつもくりかえして読み返してきました。
これは、徳川家康が死ぬ直前に書いたという、実に
すばらしい教えです。船井幸雄グループの経営陣に
ももちろん読んでもらいましたが、人の上に立つ人には
ぜひ知っておいてほしいことなのです。
いまのように難しい世の中、大変化の世の中に
なりますと、「勉強好き」「すなお」「プラス発想」の
「成功の3条件」以外にどうしても必要な条件が増え
てきます。その1つが「自主的」であること。これは
言うまでもありません。2つめが「前向き」であること、
後ろ向きになったら今のような時は、それだけで
「ツキ」が落ちてしまいます。3つめが「自己責任」、
逃げていては誰もついてきません。
ここでお話したことは、私なりの「リーダーシップ論」
ですが、決して経営者に特有のものではないことが
お分かりいただけると思います。自己責任の意識を
もつことができれば、おのずと自信のあること、自分
が得意だったり、好きなことを優先的に行うようになり
ます。また、前向きに生きるためには、“生命をかけ
られるもの”を探しつづけることが大切です。
“生命をかけられるもの”=“自分が好きなこと”
だといえるでしょう。
これからの世の中は先頭に立って人々を引っ張って
いける人、「リーダーシップ」のある人が創っていくよう
に思います。まずは自己に対するリーダーシップ、
つまり自主性を発揮しましょう。さらには、家康のように
自分をいましめながらも周囲を引っ張り、常に「夢」と
「希望」を持ち続けて、よい世の中を創っていきましょう。
(船井幸雄談、文責・佐野浩一)

