
今回は、新潟県長岡市で歯科技工士を営まれている笠原さんを紹介させていただきます。
歯科技工士とは、入れ歯や差し歯等、歯医者から依頼のあったものを患者のニーズに合わせて作る仕事ですが、1日15時間労働も珍しくないハードワークです。
製品は、患者の要望を聞き、各々全く違うニーズに対して100%マッチする製品を決められた納期に完成させる必要があります。また、受注の連絡は、早朝深夜問わず、取引先の歯医者から笠原さんの携帯電話へ頻繁に連絡が入ります。100%マッチさせる精巧な技術と必ず納期に間に合わせなければならないスピードが求められ、更に心休まる時間が少ない非常にシビアな仕事です。
そんな歯科技工士は、1人前になるのに約15年の経験が必要、また要望に応える技術力とスピードに対応できないと歯医者から信頼を得ることができず、仕事が受注できなくなる等の要因で、20代で90%の人が退職するという事実からも、どれだけハードワークかがわかります。
笠原さんも同様に、精神的にも肉体的にも限界がきていた時期があったと仰います。「自分はなぜこんなつらい思いをしてまで仕事と向き合わなければならないのか」と自問自答を繰り返す日々の中、次第に精神世界を見つめるようになりました。特に船井会長の書籍から共感できる労働観との出会いは、超ハードワークを継続できる原動力となりました。
辛抱に辛抱を重ねた結果、今はあちこちの先生から指名が入るようになりました。「お年を召した方にとても優しい感触で、体調により変化する歯茎の状態を優しくいたわる製品」だと、とても評判がいいのです。それは、相手を想う気持ちが発端で、材料等を苦心して改良を重ねてきた結果なのです。まさしく「継続は力なり」を感じることができるまで、20年以上の月日を費やしました。
そんな仕事一筋に生きてきた笠原さんですが、患者さんの喜んでくれる笑顔が何より仕事の原動力と仰います。最近、ご両親が営んできた老舗の和菓子屋に本物研究所取扱い商品を扱う小さな陳列スペースを設けました。少しでも多くの方の笑顔を集めるのが目的です。また、笠原さんの弟さんに赤ちゃんが生まれました。赤ちゃんの笑顔を見ていると、仕事一筋で生きてきた自分の価値観の転換の必要性を感じてきたと仰います。育ててくれたご両親を少しでも楽にさせてあげるために、これまで一心不乱に仕事に打ち込んでこられました。そんな経験を積んだからこそ、得ることができる幸せを感じる力(幸感力)があるのではないかと思います。笠原さんの仕事に対する実直な姿勢は、私の労働観を顧みる貴重な機会となりました。
<門脇 記>

住所:新潟県長岡市台町1-10-2
電話:0258-32-3498
笠原さんのブログ「磨け!入れ歯 輝け!歯科技工士 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kassarock







